あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
<な> 中底[insole] アッパー、ヒール、細革(グッドイヤー・ウエルト式製法の場合)、本底を接合する本体として、靴の「背骨」の役割を果たし、靴の内面底部にあって、直接足を支える機能を担っています。このため、足底によくフィットすること、ヒールと本底接地点とを結ぶ「梁」として、靴のふまずあたりから後方はきわめて強靭につくられていることが必須条件。同時に、何千回・何万回もあおられる歩行に耐えてその形を保つ、かえりのよい材質である必要あります。 天然皮革、レザー・ボード、パルプ・ボードなどが材料として使われています。 中敷[sock lining] 中底面の凹凸から足を護る、中底の上に張り付けられる革や合成素材のシート。中底全面、後部半分、またはヒールシート部だけに敷くものもあります。 足の疾患や変形を治療・矯正するために、靴内部に挿入して使う一種の装具も中敷と呼びます。この医療目的の中敷は、コルクなどをベースにし、例えば足裏の当たる面のアーチ部を足の状態に合わせてつくるなどします。医学的には、「足底板」「足底挿板」「矯正中敷」などと呼ばれます。医師の処方にしたがって、こうした中敷をつくる職人を「整形外科靴マイスター」(同項参照)といいます。 中物[bottom filling or filler] 靴型にアッパーをつり込んだとき、つり代の間に生じる凹面を埋めるための詰め物。スポンジ・コルクなどが素材。 流れモカシン[swirl moccasin] 靴のデザインの一種・スワール(流れ)モカシンのこと。 なめ[鞣す] 生皮のままだと腐ったり、乾燥してニカワ状になってしまいます。このため、これを防ぎ長期に使用できるよう、生皮を薬品により「皮」から「革」へ化学的な変化を起こさせる手法が「なめし」です。 鞣し法には「クロムなめし」「タンニンなめし「コンビネーションなめし」などがあります。これらなめし剤の種類によって、出来上がる革の品質も変わってきます。 <ぬ> ヌバック[nubuck] 半截の牛革のぎん面を、バフ(起毛)してバックスキンのように仕上げたもの。裏面を、毛足を長く起毛したのは「ベロア」といいます。 ぬめ革 [case leather] 植物タンニンおとび植物タンニンと合成タンニンの併用でなめした革。厚みがあり、色はタンニンなめし独特のうす茶色。ショルダーバッグや紳士靴の細革他、ハンドバッグ・カバン・ベルトなどに使われています。 参考文献:エフ ワークス株式会社「靴の商品知識」より |