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Brand/ブランド Crockett & Jones (クロケット&ジョーンズ/参考HP→http://www.crockettandjones.co.uk/)

 

 

  Comment/コメント 靴愛好家の魂の故郷ノーザンプトンにおいて、近年急成長を遂げているクロケット&ジョーンズ。 靴作りのプロを初め、服飾評論家、目利きバイヤーなどから絶賛されている英国靴の代表格です。 1879年創業の老舗で、それまでも高品質の靴作りで知られていた同社ですが、 ジョナサン・ジョーンズ氏が4代目当主に就任して以来、パリの直営店オープン、時代にマッチした 新しい木型の開発、最上級ラインの創出など、攻勢に打って出ることで、その品質に華麗さが加わり、 世界的に高い評価を受けています。世界で一番うるさいと言われる日本の有名セレクトショップの バイヤーをもってして、¨質・センス・値段の三拍子が揃った唯一の英国靴¨と言わしめるほどです。

 

 

大人の男性に相応しいブーツの代表格として愛されているのが、『サイドゴアブーツ』です。 別名チェルシーブーツと呼ばれる同品は、1830年代中頃にイギリスで誕生したと言われています。 サイドゴアブーツの特徴は、『脱ぎ履きが容易に行なえるゴア』と『守備範囲の広さ』の2点です。 側面に伸縮性の高いゴム製のゴアがデザインされているため、ブーツとしては例外的に、 ストレスを覚えることなく脱ぎ履きが行なえます。完璧なフィット感が得られることも魅力です。 靴紐がないシンプルな容姿もあってか、合わせる服を選びません。近年、スーツに似合う唯一の ブーツとして注目を集めていることからも、使い勝手の良さが窺えます。 サイドゴアブーツ一辺倒というファンが多いというのも納得です。

 

 

そんなサイドゴアブーツ作りの名手と言われるのが、クロケット&ジョーンズです。 名作チェルシーを初め、グレシャム、ハドンなど、数多くのモデルをラインナップしています。 そんな同社のサイドゴアブーツの中でも、キラリと光る個性のあるモデルが、 今回ご紹介する『GREENWICH(グリニッジ)』です。グリニッジ天文台があることで知られる、 イギリス南東部の港町の名をとった同モデルは、今っぽい洗練された雰囲気を纏っています。 チェルシーに代表される同社のサイドゴアブーツは、くだけた印象のラウンドトゥものが主流ですが、 グリニッジは、細くて美しいラスト348の採用によりシャープな印象に仕上げられています。 長めのノーズと垂直に切り立ったサイドエッジが、足元をスタイリッシュに見せてくれます。 トゥ及びヒール周りの穴飾りも美しく、そこはかとないブリティッシュノーブルな雰囲気です。

 

 

ラスト(木型)は、337と並び称される『348』です。 稀代の靴職人ドミトリィ・ゴメス氏と共同開発の末、2000年に生み出された同ラストは、 登場以来、日本人の足に合うことから、国内ではロングセラーとして愛されています。 348の特徴は、『フレンチエレガンスを感じさせる細くて美しいフォルム』です。 やや長めのノーズ、スクエア気味のチゼルトゥ、垂直に切り立ったサイドエッジで時代性を表現しつつ、 流れるような甲のラインによって柔らかさを取り入れています。今っぽさでは337よりも上です。 C&Jと言えば348というファンが多いことからも、その完成度の高さが窺えます。 グリニッジの魅力は、上記のようなラスト348だけではございません。 心地良いホールド感が得られる小ぶりのヒールカップや、張り出しを抑えたコバ、 高い釣り込み技術による足に吸い付くような甲の立ち上がり、繊細なステッチワークなど、 腕利きの職人の丁寧な仕事振りがあちらこちらに見てとれます。それでいて、箇所によって機械を 巧みに使っているあたりに同社の真髄が感じられます。これこそが良心的な価格の源なのでしょう。 使用されている革は、『丁寧になめされた艶光りする高級カーフ(バーニッシュカーフ)』。 スタンダードラインはハンドグレードラインに比べ革質が劣るとお考えの方もいらっしゃると思いますが、 正直に申し上げますと革質は同等です。スタンダードラインのほうが革の種類が豊富なので、 中にはハンドグレードラインよりも優れた革も存在します。そのひとつがバーニッシュカーフです。 その名のとおりピカピカに磨き上げられたバーニッシュカーフは、透き通るように美しい光沢を放ちます。 頑丈な肉厚の革ですが、しなやかで柔らかいのですぐに足に馴染みます。当然、履き心地は◎です。 磨けば磨くほど艶が増すので、靴磨きに費やす時間が至福のひと時に変わることでしょう。 このグレードの革を使用して7万円という価格は驚くほど良心的だと思います。満足度100%です。 グリニッジは、2007年に限定発売された希少モデルです。現在、既製品を手に入れることはできません。 今回は、弊社が英国本社にオーダーし特別に製作してもらいました。希少性もさることながら、 見た目のカッコ良さ・高級感ともに申し分ないです。

 



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